今月の行事



盛り砂とツツジ

盛り砂とツツジ

夏安吾(げあんご)

 インドでは雨季の約三ヶ月間、佛教徒たちはある一定の場所に留まって修行をし ました。この時期に外出すると、 草木や小さな虫などの生命を知らず知らずのうちに踏み潰して殺してしまうおそれがあるからです。この時期に一所にとどまっ て修行に専一することを 夏安居(げあんご)あるいは雨安居(うあんご)、略して安居といいます。

 日本でもそれぞれの宗派において一定の期間外出をせずに修行研鑽に務めます。 永観堂でも毎年六月に安居を行い、多くの僧が今までの研究成果を発表し、 討論します。その時期の始まりを結制といい、終わりを解制と言っています。

 なお、どのような“いのち”をも傷つけないことをサンスクリット語ではアヒンサー(マハトマ・ガンジーの非暴力主義としても知られている言葉)といい、 佛典では「不殺生」と訳されます。この不殺生を厳格に守っているインドの宗教にジャイナ教があります。ジャイナ教は釈尊と同じころにインドで興り、 どんなに小さな生物をも傷つけない事を厳しく守る宗教として知られています。われわれ佛教徒の夏安居も、このアヒンサーに 基づく修行法です。