永観堂の寺宝


釈迦十六善神像

釈迦十六善神像


 永観堂の所蔵する寺宝をお届けします。展示会などでは間近に見ることの少ない寺宝をお楽しみください。
 今回は、今年の寺宝展で展示される「釈迦十六善神像」をお届けします。 なお、表示画像は見やすくするため画像処理を施しています。実際の色合いや明瞭さと異なることがあります。


釈迦十六善神像( しゃかじゅうろくぜんしんぞう)(重文)


解説
 釈迦十六善神は大般若会の本尊となる画幅で、釈迦三尊を中心に「大般若経」の守護神である十六善神を左右に配す。本図では天蓋のもと、金泥の花丸文を散らした鐶袈裟をつけて蓮台上に座す。釈迦を中心に描き、下方の如意を執る文殊・三鈷柄剣ののる蓮華を持つ普賢の両菩薩は、条帛と天衣を纏って蓮華座上に立つ。そして左右には各々八神ずつと「大般若経」を請来した玄奘三蔵、そしてこれを守護した深沙大将を配す。
 三尊はともに肉身を黄白色として輪郭を朱線で描き越し、金の使用は持物や金具など一部に留める。釈迦の面相や長い爪、脇侍の持物など部分的に宋画の影響が看取されるが、諸尊の堅実な筆緻や落ち着いた色調は概ね伝統的な手法に則っており、制作は十三世紀鎌倉中期に遡ると考えられる。

絹本著色
108.2cm×54.8cm
鎌倉時代中期