当麻曼荼羅縁起

当麻曼荼羅縁起(冒頭部分)


永観堂の所蔵する寺宝をお届けします。展示会などでは間近に見ることの少ない寺宝をお楽しみください。
今回は、秋の寺宝展で展示される当麻曼荼羅縁起(重文)をお届けします。 なお、表示画像は見やすくするため画像処理を施しています。実際の色合いや明瞭さと異なります。


(重文)当麻曼荼羅縁起( たいままんだらえんぎ) 


解説
当麻寺に伝わる綴織の当麻曼荼羅の織成に至る由来を説いた縁起で、外題に「和州当麻寺極楽曼荼羅縁起」とある。当麻曼荼羅縁起には、諸本がある。 この禅林寺本は国宝の神奈川・光明寺絵詞本とは別系統で、証空の門流で西山派嵯峨義を興した道観証慧(1226~85)が弘長2年に著したとの奥書を有する。但し本巻の筆跡は、証慧筆とされる大念寺阿弥陀如来像内納入品のものとは異なる。内容は「当麻寺流記」系の京都に伝わった公的な縁起を基本に、南都系の縁起を加味して成立したものとされる。具体的には当麻寺の草創から説き起こし、発心した観音の化女である姫が染寺で蓮糸を染め、曼荼羅を織成してその奥義を化尼(阿弥陀)から聞き、最後に極楽往生を遂げるが、その内容が清浄心院一幅本に反映している点が興味を引く。

26.5 cm×960.0 cm
鎌倉時代前期