宗祖法然上人800回大遠忌

東京大会から


 

増上寺大殿
会場の増上寺大殿



増上寺大殿を満たす荘重な読経、
みんなで一枚起請文を唱和

 法然上人800回大遠忌記念「法然上人と今、すべてのいのち」東京大会が平成19年10月4日(木)に東京都港区芝の浄土宗大本山増上寺の大殿にて開催されました。西山禅林寺派のお寺は関東圏には一カ寺しかなく、関東圏にお住まいの檀信徒の方々が永観堂の営む法要や行事に接する機会は少なく、東京での布教伝道活動が長年の懸案となっておりました。
  法然上人800回大遠忌では各地で記念大会開催を計画していますが、その一つとしてぜひ東京で開催したいと願っていたところ、増上寺さんのご厚意と全面的なご協力を得て 東京大会を開催するはこびとなりました。当日は雨の予報でしたが左の写真にあるように青空が広がる絶好の日和。これも法然上人のご遺徳でしょう。

参拝の方々で一杯の大殿

参拝の方々で一杯の大殿

小木曽法主のご親教

小木曽法主のご親教

記念特別法要
小木曽法主・法事部員による記念特別法要

 

  久々の東京での法要とあって、永観堂からは総勢65名の関係者が参加することとなり、先発隊は前日から増上寺に入り事前準備にかかる。後続部隊は4日午前6時48分の新幹線で京都を出発。9時半に増上寺に到着する。休憩を取る間もなく、本番さながらのリハーサルにのぞみ、分刻みで進行状況をチェックし、立ち居振る舞いや動作を細かく確認する。

 午後0時過ぎには、参拝券を手にした方々が集まり大殿前は賑わい始める。
  午後0時半の開場を早めて、ぞくぞくと参拝者の皆さんが会場の大殿に入る。一般の方も受付で記帳を済ませ、当日の参拝券を手に入場される。増上寺境内は外国人観光客も多く、物珍しげにのぞき込んだり、入場しようとしたり・・・。
  午後1時過ぎには、会場に用意された500席もほぼ満席となり、京都恵光寺住職の岸野亮淳師の指導で一枚起請文の拝読を全員で練習する。

 午後1時半、正面に金色に輝くご本尊阿弥陀如来、左右の脇壇に善導大師と法然上人の御像がお祀りされた大殿に、永観堂の梵鐘が三度鳴り響き、進行を務める柏木アナウンサーから記念大会の開始が告げられる。

  第1部前半は当派の鬼頭宗務総長の挨拶の後 、増上寺法主成田有恒台下から祝辞をいただく。 続いて、説経師の紹介がなされ、愛知県櫻誓願寺住職の近藤玄城師から「生かされる このいのち」、兵庫県大覚寺住職の中西玄禮師から「生きがいの旅路」と題した法話2話がなされ、会場は静まり返って拝聴しつつも、時折説経師のユーモアに笑い声がもれる。
  5分間の休憩を利用し、一枚起請文の写経運動、みかえりお守りや絵はがきの頒布が紹介され、いよいよ小木曽善龍法主と法事部員による特別法要が始まる。
  前後にそれぞれ6人の法事部員が伽陀を唱えながら従い、小木曽法主が随僧、侍者とともに静かに入堂。天蓋の奥の天井から散華が舞い落ちる。御法主の緋の衣、法事部員の藤色(とうしょく)が金色の荘厳をなされた堂内に映える。そして正面には阿弥陀如来さまが淡いライトに浮かび上がっている。堂内は静まりかえり物音一つしない。勤行式による法要が始まる。日ごろ練習を重ねた法事部の読経が静まり返った堂内に余韻を残しながら流れる。法事部員の大きく回す手から幾つもの散華が床に舞い落ちてゆく。読経のあとに御法主のご親教もなされて、30分の法要はあっという間に過ぎる。

 第二部は午後3時15分から。柏木アナによる古屋和子さんの紹介があり、正面に古屋さんが琵琶を携えて端座。水を打ったような会場。哀調を帯びた琵琶の音とともに「法然上人物語」のひとり語りが始まる。要所々に奏でられる琵琶の音、序破急ある古屋さんの語り。45分間の熱演に聴衆は大きな拍手を送る。そしていよいよ大会のフィナーレ。舞台中央に古屋さん、左右に略衣姿の本山役員・関係者と法事部員が整列する。会場と舞台が一つになって「一枚起請文」の一節ずつを唱和、そして全文を大きな声で拝読する。
  午後4時30分。あっという間に3時間が過ぎ、閉会の時が来たことが告げられる。東京出張所長の円光寺住職内藤壽昭師の閉会挨拶をもって東京大会は盛況裡に終了。会場受付は、今日の記念にと「一枚起請文」の写経用紙、みかえりお守り、記念絵はがきなどを求められる方々で賑わう。写経用紙は品切れとなり、お求めの方々にご迷惑をおかけする事態に。
  最後に本大会の準備、運営にご尽力いただいた増上寺の皆さま、そして東京円光寺の皆さま、心からお礼申し上げます。ありがとうございました。

  次回の記念大会は明年10月に岐阜大会を開催予定。ご期待下さい。

 

過去の記念大会から
 第1回兵庫大会 第2回東京大会
 第3回岐阜大会 第4回愛知大会

 第5回京都大会

 

琵琶によるひとり語り
古屋和子さんの
琵琶によるひとり語り「法然上人物語」

「一枚起請文」の拝読
会場と一体で「一枚起請文」の拝読

感激を胸に帰路につく方々

感激を胸に帰路につく方々

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