永観堂鐘
除夜の鐘(12月31日)
大晦日の夜、年越しの夜のことを除夜といいます。その夜に百八回梵鐘(釣鐘)を鳴らすことを一般に「除夜の鐘」 といいます。 寺院では朝夕に梵鐘を鳴らしますが、これは中国に始まったといわれます。暁に鳴らす鐘の声(音)は眠りから目覚め、 夕方に鳴らす鐘の声は目のくらんだ迷いを覚ますといわれています。百八という数については、 煩悩が百八あるといわれるのに基づいたものです。百八の煩悩をその鐘の音で清め、新年を迎える行事です。 永観堂でも梵鐘を百八回ついて巳年の新年を迎えます。
永観堂の梵鐘
鐘の鋳造文によれば、禅林寺第五十四世霊空是湛上人の時代、寛保三年葵亥(1743)とあり、この頃(約280年前)に鐘鋳されたものです。
また梵鐘の音について「梵音の到るところは乃(すなわ)ち生死の長夜たちまち暁(あ)け圓耳(えんず)の発するところ無明の沈睡自から覚む」と記されています。梵鐘の詳細については「境内図(jpg)」のページから「永観堂の梵鐘」をご覧下さい。