宗祖法然上人800回大遠忌

法然上人を歩く旅から


 

第15回(最終回) 叡電修学院-比叡山 8.7km



延暦寺東塔根本中堂

 平成22年10月3日、法然上人を歩く旅も最終回を迎える。比叡山への山道のため雨の予報に気をもみながら迎えた当日、時折日が差し少なくとも午前中は雨の気配はなさそうである。雨に遭遇したのは過去一回、歩く旅は本当に天候に恵まれている。
  午前9時過ぎ、小さな修学院駅前に46名の参加者が集合する。9時15分、いよいよ最終目的地比叡山に向かって出発する。駅から短い商店街を抜けて白川通りに入り北に進み、音羽川との交差点を右へ折れて川をさかのぼる。歩き始めて約30分、きらら坂の登り口に到着する。ここで登山組の記念撮影を撮る。きらら坂は登り口から尾根道へ出るまでに、約500m進んで160m近くを登る急な山道。雨の時には水の流れる曲がりくねった細く窪んだ登山道、いたるところで木の根が階段状になり、その段差は20~30cm。まさに一歩一歩体を持ち上げるという感じで歩みを進める。登り初めて約30分、やっと最初の尾根に出る。ここから少し平坦な尾根道が続く。10時30分に水飲対陣跡にて小休止をとる。曇り空にもかかわらず流れ出る汗をぬぐいながら出発。ここから目指すケーブル比叡駅までは約1.6km、標高差は300m近くあり、まだまだ険しい山道が続く。

難所「きらら坂」登り口で記念撮影

延暦寺法然堂にて記念撮影

 なだらかな坂道になったかと思うと胸突き八丁の急坂になり、一息入れて岩に足をかけて体を持ち上げるという動作の繰り返し。上がった息で歩くこと約50分、ケーブルカーの汽笛が間近に聞こえ枝越しで駅舎が見える。11時20分、全員無事にケーブル比叡駅に到着する。ここでケーブルカー組10名が合流し、また中西ご法主もここから延暦寺まで一行と歩かれる。ご法主の参加を知らされていない参加者は驚くとともに身近にお話しできることに感激する。長めの休憩のあと、延暦寺法然堂をめざして歩き始める。今は廃業したスキー場の跡を通り、なだらかな坂道を進む。途中の展望所からは市原や大原の町を遠望できる。いよいよ延暦寺東塔の諸堂が立ち並ぶエリアに入る。戒壇院、大講堂、阿弥陀堂を通り過ぎ、急な坂道を十分ほど下ると法然堂がある。法然堂は、皇円阿闍梨のもとに入った法然上人が得度した功徳院のあったところで、堂横には「法然上人得度御旧跡」の石碑が立てられている。一行は本堂に入ってお勤めを済ませて昼食を摂る。法然堂の皆様から暖かいお茶やコーヒーのご接待を受け、山登りの疲れもしばし忘れる。午後12時30分、法然堂を出発して急な坂道を上り大講堂に向かう。大講堂の右脇陣に法然上人像がお祀りされている。全員でお勤めをして誕生寺から延暦寺まで4年をかけて歩いたことを報告する。このあとは自由時間となり、根本中堂へお参りしたりして過ごす。2時30分、バスセンターに向かい、遠方の方はここから帰路につき、残る45名はこのあとの「「法然上人を歩く旅」完結を祝う会の会場である四条大宮へバスで向かう。今回も全員比叡山に到達し、4年にわたって続けられた「法然上人を歩く旅」は無事に終了。法然堂の皆様お世話になりありがとうございました。振り返ればあっという間の4年、楽しい思い出ができたとの声に事務局担当者も感ひとしおの最終回でした
  なお、「法然上人を歩く旅」完結を祝う会では修了証の授与が行われ50マイル、100マイル賞の抽選会もあり、またご法主の色紙や軸の抽選も行われておおいに盛り上がった懇親会となりました。   (事務局 結城記)



きらら坂(尾根を目指して)

きらら坂(まだまだ続く登り坂)

ケーブル比叡駅を過ぎて

延暦寺への途中の展望所で小休止

延暦寺法然堂でお勤め

延暦寺大講堂でお勤め
 
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